明日は明日の風が吹く

某塾で個別指導講師やってます。日記とか考えたこととかを記事にしています。

『ドラゴン桜2』を読んでみた

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※すみませんこれ、先週書いてボツにしようと思ってた記事です。ちょっと記事が間に合わなくなって入れることにしました。

 

こんにちは、M(エム)です。皆さんは自分のお仕事、もしくは趣味に関係する漫画を読んで参考になったことはあるでしょうか?スポーツを始めた人が、それを扱った漫画を全巻揃えて熱心に読み込むってこと、けっこうありそうです。ほとんどが現実離れした展開でしょうが、モチベーションを上げるのには役に立つかもしれません。

 

私は現在、塾で個別指導の非常勤をしているのですが、ネットカフェに寄った際に『ドラゴン桜2』という漫画を読んできました。生徒の一人が「こんなことが『ドラゴン桜』に書いてあった」と言っていたのを思い出して、店内を探すと続編を見つけたということです。生徒が信じていることでもわかるように、この漫画はある程度現実に即した部分とフィクションが混在しています。 

 

 

前作『ドラゴン桜』とは

 

10年以上前に講談社の『モーニング』に連載された三田紀房による漫画。経営破綻寸前の落ちこぼれ私立高校である龍山高校の再建を図るために雇われた弁護士桜木健二が進学実績を上げるため東大合格者を出そうと奮闘する話です。

 

特進クラスを設置し何人かの腕利き講師を呼んで2名の生徒(水野と矢島)を鍛え上げた結果、水野は合格、矢島は一歩及ばず再挑戦を誓うという結末でした。この作品はドラマ化・小説化され、韓国でもリメイクされるなどそれなりに知名度がありました。

 

『ドラゴン桜2』2巻までの概要

 

前作から10年後の設定です。進学校となり実績を上げるようになっていた龍山高校は「女帝」と呼ばれる理事長代行の学校改革でとうとう東大合格者はゼロに。落ちこぼれ高校を進学校にしたことで名を上げていた弁護士の桜木は危機感を感じ、同校の理事に就任すると、特進クラスとは別に東大進学クラスを設置。彼の演説に応えて入ってきたのは、前作と同様男子女子各1名ずつでした。

 

ここまでは学校内部のごたごたや、進学クラスに入ってきた2名の生徒の家庭環境や心理描写が中心で、学習のノウハウとしては「スタディサプリを使う」「センター試験を使って現在の学力を測定する」「受験マトリックス」ぐらいしか出ていませんでした。2名とも途中でいったんはこの進学クラスをやめるという気になり、それを桜木たちが説得して戻ってくるという描写もあります。

 

水野は超人だった

 

前作でも登場して当時は高校生だった水野ですが、今回は桜木の事務所に勤める弁護士となって桜木をアシストします。東大進学クラスを担当して生徒たちを導く役割ですね。「高3の春に因数分解もできなかった」と桜木に紹介されているんですが、その後理科1類に現役で合格し、そのあと弁護士になって登場という展開には「ここは完全に現実を無視した設定」と思いました。

 

大学には転部という制度がありますが中で理系から文系に変わるのはたいへんなことです。その後法科大学院に進み司法試験に合格したということになりますが、高3で突如として覚醒しチート能力を手に入れたとしか考えられません。イメージでいうなら「運動なんてしたこともない子を無理やり鍛えたら1年で陸上のインターハイに出場するまでになり、数年たったら水泳の日本代表になっていた」。

 

とにかく言い切る

 

桜木は「これからの学習はITだ!」「失敗した時は笑えっ!」など、各所で物凄く力強く言い切ります。周囲は一度はびっくりするのですが、彼が根拠を話すと納得します。これがこの漫画のお約束であり、魅力でもあるのです。そしてこの桜木弁護士、ある種の予知能力があるのかほとんど彼の言った通りの展開になります。現実世界でこういうことをやっていると炎上するのは間違いないですがそこは漫画のいいところですね。強引にもっていくのですが爽快感を覚えます。

 

前作以上の方法論はあるか

 

前作ではさまざまな個性的な講師が登場し、各科目ごとに覚え方とかいろいろなノウハウがふんだんに盛り込まれていたのですが、まだ他に新しいものがあるのかなという思いはあります。読む側としては「こういうやり方でやれば頭に入る」みたいな話で前作になかったようなものが次々出てくるかと期待していたのですが、ここまでは少し物足りない印象です。

 

前作でインパクトのあった、エアロビで英語を教える講師がスタディサプリ内に登場するシーンがありますが、今後出番はあるのでしょうか。「授業は全部、自分で動画で見とけ」ということであれば出ないのかもしれません。講師陣が生徒を引っぱって受験させるまでの道のりは前作で描いてしまっていますから、もう一度それを焼き直しでやるかどうかですね。10年たったのでスマホ以外にも使えるハイテク製品を登場させるかことは大いにありえると思います。

 

※2巻より後で、「ツイッターをやれ!」「ユーチューバーになれ!」というセリフがあるらしいです。さすがですね。

 

前作はフィクションやご都合主義はありつつも実際に大学受験する際のリアリティがしっかりベースにありましたから、漫画ながら有名となり「ドラゴン桜」という名称を冠したスピンオフ的な書籍も数多く発売されていました。ドリルとか英語の本がありましたかね。読んでないですが。

 

今作については、同じく受験のノウハウをメインにしようとすれば説得力のある新たな受験勉強の方法を次々に出していく形にしなくてはならないでしょうし、学校経営とか人の心理面を前面に押し出せば別の種類の漫画になりそうです。いずれにしても前作の読者の期待に応えるためにはさらなる工夫や違った角度からの知見がほしいところです。

 

おわりに

 

いかがだったでしょうか。まだ初期で今後どうなっていくかは分かりませんから、現時点であれこれいうのは時期尚早だったかもしれません。これからの展開が楽しみです。何か役に立つような方法があればどこかに取り入れていきたいと思うのですが、「はっきり言い切ってしまう」というのだけは真似できそうにありません。ここまで読んでいただきありがとうございました。